LIDARと測量と点群


今まさに、距離を測る(測量)という技術が変わろうとしているのをご存知ですか。


測量


大雑把に言って測量とは距離を測るということです。
たまに街中でカメラみたいなものを覗いて作業している人を見かけますが、まさにそれ!
 
その測量技術ですが、コンピュータの発達により大量のデータを3次元的に比較的簡単に扱えるようになったり、画像処理技術が進展したり、いわゆるドローンと呼ばれているUAV(Unmanned Aerial Vehicle:無人飛行体)が登場したりしたことで大きく変わろうとしています。
 
思えば、地図というものが紙からソフトウェアと移っていき、GoogleがGoogleマップのストリートビューのようなサービスを始めた時点で測量技術の革命は必然だったのでしょう。
 
そこで今回は、その“距離を測る革命”の基本中の基本、LIDARについて触れたと思います。
 
 

1.LIDARとは

 
LIDAR(light detection and ranging)とは、レーザー光線を利用して地表を高密度でサンプリングし、精度の高いX, Y, Z計測値を生成する光学リモートセンシング手法のことです。
 
要は、レーザー光線を出して跳ね返ってきた情報とレーザー光線を出した機器自身の位置情報から跳ね返り点の空間的な情報を調べるという方法ですね。
 
LIDARのシステムを構成しているのは、計測機器を搭載する物、レーザースキャナシステム、GPSそしてINS(Inertial Navigation System)です。INSはLIDARシステムの機器自体の位置や角度(ロール、ピッチ、方向)を計測するシステムです。
 
 

2.レーザーとリターン

 
LIDARシステムからはレーザーが発射されます。そして、発射されたレーザーは植物や建物に当たって跳ね返ってきます。
そうです!発射された一つのレーザーに対して、跳ね返ってくるのは一つとは限らないのです。
 
その中でも最初に戻ってくるレーザーは最も重要です。なぜなら、これがその地形の最も表面にある物体(フィーチャといいます)に関連付けられるからです。また、最後に戻ってくるレーザーが地表を表しているとは限りません。障害物などにより地表に到達しないこともあります。
 
発射したレーザーが戻ってくると、その情報からLIDARと反射点の空間的な位置関係がわかります。そして、このような反射点を無数に集めたものが”点群”です。高密度にサンプリングされた点群をアプリケーション上で再現すれば、地形やモノの2点間の距離どころか、もっと詳細な形がわかるということになります。
 
 
 

convex

例:点群データで作成されたドーナツ形状

 
 
 
ちなみに、LIDAR測量と同時に写真撮影をすれば、その画像から点群に色情報(RGB)を与えることができます。こうすることで点群はカラーで表示することができます。
 
画像において色情報を持った“点”をバカにしてはいけません。美しい動画や写真データだって、そのほとんどは点の集まりで表示されているのですから。
 
 

3.LIDARのタイプ

 
LIDARには航空測量と地上測量という2つの基本タイプがあります。
 
航空測量は、航空機やドローンなどで空から赤外線レーザーを地表に照射して地形を調べます。なお、航空センサには地表面を調べるものと、水深と標高を同時に調べられるものがあります。
 
地上測量は、可搬型レーザー測量や、車載型の計測などの種類があります。
 
点群データの取得の仕方はこれからもっと多様になって、用途、場所などの状況によって使い分けていく必要がありそうです。
 
 

4.データ形式

 
従来、LIDARデータはASCⅡ形式でした。しかし、データサイズが膨大になるに伴い、LIDARデータを整理して配布する方法を管理し、標準化するために、今ではLASと呼ばれるバイナリ形式が広く採用されています。
 
ちなみに、LASとはASPRS(American Society for Photogrammetry and Remote Sensing)によって作成され、管理されている業界標準形式です。
 
 
この分野、今後も急速に発展し、上に書いたこともすぐに陳腐化しそうですね。
 
 
 
 
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